伊賀越 醤油 三重県 特約店
店主 小林一三と東京農大 醸造学科で同期の本城 和寿君が醸す天然醸造しょう油「伊賀越」の本社です。
本城は今主流の醤油の製造方法「速醸式」(加熱によって醤油の色を付け熟成期間を短くできる)に対し、昔ながらの「天然醸造」によって醸しています。醤油業界は、組合方式(みんなで造って分ける)がほとんどで、当たり前ですが自分で醤油を製造してボトリングまでするこの規模の醤油蔵元はなかなかありません。
それでは貴重な「天然醸造しょう油」の素晴らしさを皆さんにお伝えしたいと思います。
天然醸造しょう油「伊賀越」の製造工程
しょう油もやはり清酒と同じくお水「仕込み水」が大切です。
こちらが「仕込み水」の湧き出る井戸になります。
「天然醸造しょう油」は約1年かけて出来上がるので、細かいタンク管理表が必要になり、ある意味ウイスキーやワインの樽の管理と同じです。
それでは蔵の中に入っていきたいと思います。
これは原料「小麦」を溜めておくサイロです。
こちらは、先程の小麦を炒める「焙煎装置」です。
焙煎された砕かれた小麦がここから出てきます。
さあ!?
この本城の手にある粉はなんでしょう?
やばい粉ではありません!!!!!
じゃじゃーん「種麹」でしたービオック製です。
ビオックとは店主 小林一三の農大 醸造学科 酒類生産学研究室の和久先輩が取締役製造部長をされている会社様です。
この機械によって上がってきた小麦に種振り(麹菌を振りかけること)されます。
こちらが「大豆」の蒸し器になります。圧力ををかけながら蒸していきます。
蒸された大豆はクラッシュされ下から上がってきた焙煎され製麹された小麦と合わさります。
大豆と小麦が合わさった物がこちらに落ちてきて混ぜられて左のコンベアに移り自動製麹機の中へ入ってきます。
本城の製麹機は「天盤式」です。
清酒、焼酎同様48時間で出麹です。
本城が持っている麹は前日に仕込んだ約24時間の麹です。
明日、朝が出麹です。
これが大豆と小麦が混ざったのがしょうゆ麹です。
さて次の工程ですが、先程の麹を塩水と一緒に仕込みます。
こちらの中が塩水を造るお部屋です。
こちらが塩水を造るプールです。
上の左のプールから濃度が上がるとこちらのプールに自然に移ってきます。
本城が指さしていますが、濃度の違いが理由だそうです。
しょう油麹と塩水は、エアシューターとポンプを使用してこちらに送り込まれます。
タンクが並んでいます!!!
見ての通り全く空調がありません
これが「天然醸造」の由来です。
こちらは、上の写真の床下の部分になります。このタンクは清酒と同じホーロータンクです。(高いです!!!)
こちらにも清酒のような温度を管理するものはありません!!!天然醸造ですから!!!!
こちらは、第二天然蔵ですが最新のグラフィック製のタンクも所有しています。
本城いわく「耐用年度もそん色なくリーズナブルで軽いので扱いやすい」そうです。
醪ちゃんです。
こちらはしょう油麹と塩水を混ぜて約3カ月くらいの醪です。
このタンクの醪で約半年です。
はい!!
こちらが約1年経った醪ちゃんのお顔です。
天然の温度差によってこのような色合いになります。
醪の色と搾ったしょう油の色が違うところに醸造の神秘を感じますねーby本城
学生の時20年前にモンベルのダウン着ていた本城君丸くなりましたよー
そんなことより醪が熟成したら次は!搾りです。
と言うことで真ん中に見えるパイプがタンクとつながり圧搾機まで醪が行きます。
こちらが圧搾機です。
真ん中の圧搾機は一晩かけて重力だけで無加圧の状態で搾ります。
翌朝プレスをして一番搾りができます。
レールが円形状になっていて順番に動いていきます。
奥の黄色の容器が醪を積む位置になります。
こちらの容器の上になります。
じゃじゃーん!!!
黄色い容器の中身はこのように積み重なっています。
まず真ん中のくぼんでいる黄色の布の上にタンクから来た醪が入ります。
逆側です。
醪が入ったらこちらの白い布が上にかぶされます。
この色違いは、順番がわかるようになっています。
これを繰り返して黄色い容器の高さまで重ねていきます。
自動とは言えどこれだけ手間がかかっています。
たかがしょうゆされどしょう油です。
さあ!!!!!!
出てきました!!!!!
これが当店で販売している
「生揚げしょう油」です。
これを直汲みして詰めてくれています。
(この写真は他には見せていない場所でして本当は写真もNGなのですが本城の厚意に甘えて撮らせていただいています)
圧搾され夕方には真ん中にある容器の高さになります。
しぼられた後の酒粕ならぬこれが「しょう油粕」です。
しぼられた「生揚げしょう油」はポンプでこちらのオリ引きタンクに移されます。
当店取扱いの「生揚げしょう油」はまだ酵母菌や麹菌由来の酵素が生きているので、こちらの機械によって「火入れ」することによって死滅、失活させます。
しょう油には名言がありまして「一に麹、二に櫂入れ、三に火入れ」火入れは味を調える大切な行為と考えられています。
こちらは「ろ過器」になります。
当店取扱いの「伊賀越 国産丸大豆しょう油」は火入れもろ過もします。
なので常温保存ができます。
ろ過が終わりますと、最終工程の「瓶詰め」になります。
本城の伊賀越さんは瓶詰ラインを新しくしたばかりでこの「クリーンルーム」で瓶詰めされます。
最新です!!!
当店は店主 小林一三と本城 和寿君との東京農大 醸造学科 同期と言う深い友情により天然醸造と言う古式造りと最新の設備の融合をしてしょう油を醸す「伊賀越」の直接取引の特約店です。
特に当店オリジナル「伊賀越 無加圧 無調整 生揚げしょう油」を特別に分けていただいております。
また、「天然醸造 国産丸大豆 伊賀越 しょう油」お取扱いさせていただいております。
ぜひ、この天然醸造の「伊賀越」を味わいたいとお思いの方は本城の厚い思いを伝える当店をよろしくお願いいたします。